文化

韓国チマチョゴリの着方:重ねる順番とオッコルムの結び方

韓国の伝統衣装(韓服)を着た女性
目次
  1. チマチョゴリとは?ワンピース型の韓服との違い
  2. 韓国チマチョゴリの着方:下着から順番に6ステップ
  3. オッコルムの結び方は?輪を一つにするのがコツ
  4. 着崩れはどこに出る?よくある失敗と直し方
  5. 韓服で景福宮は無料?入場できる服装の条件
  6. よくある質問

チョゴリの胸元から、2本のリボンが下がっています。よく見ると片方は明らかに長いのに、どちらをどこへ回すのかは服のどこにも書いてありません。韓国のチマチョゴリが急に難しく見えるのは、たいていこの瞬間です。とはいえ、着方の要点は3つしかありません。下着から正しい順番で重ねること、ファスナーではなく紐で留める巻きスカートを巻くこと、そしてオッコルムと呼ばれる2本のリボンを輪が一つの結び目にまとめることです。どのパーツにも役目があり、それがわかれば手順に迷うことはなくなります。以下の手順は、文化体育観光部の大学生記者団の記者がまとめた韓服振興センターの講座レポート、韓国の王宮と王陵を管理する機関(以下、王宮の管理機関)が公開している服装のガイドライン、そして韓国民族文化大百科事典の記述に沿っています。

クイックアンサー

  • 着る順番は、ポソン(靴下)と下ばき、下スカートが先で、次に上のスカート(チマ)、あれば下着用の薄い上衣、最後に上衣(チョゴリ)です。
  • オッコルムは長いほうを左手、短いほうを右手に持ち、短いほうを上にして交差させてから、長いほうだけを折って輪を一つ作ります。
  • 韓服を着ていればソウルの王宮に無料で入れます(2026年の景福宮の大人料金は3,000ウォン)。ただし、チョゴリを重ねないワンピース型の韓服は対象外です。

チマチョゴリとは?ワンピース型の韓服との違い

女性の韓服は、一枚のワンピースではなく上下2点の組み合わせです。巻きスカートのチマと丈の短い上衣のチョゴリを一緒に着るため、合わせてチマチョゴリと呼ばれます。ただ「韓服」とひと口に言っても、手元の一着は大きく3種類に分かれます。どれなのかを先に確かめておくと、着るときに迷いません。

まず、この記事で手順を追う伝統的な2点式です。工程がいちばん多いのもこのタイプです。次が生活韓服(センファル韓服、「普段着の韓服」の意)で、韓国民族文化大百科事典は、伝統韓服を現代の暮らしに合わせて簡素にした服を指す1990年代の言葉だと説明しています。3つ目は、韓服風の襟やたっぷりしたスカートを取り入れたワンピースです。ファスナーで着るワンピースなら、ほとんど足を通すだけで済みます。リボンが付いていれば、後半のオッコルムの結び方はそのまま使えます。

上衣が短く、スカートが大きくふくらむこの姿を、韓国民族文化大百科事典は下厚上薄(ハフサンバク、「下は厚く上は薄く」)と呼んでいます。この形を思い浮かべると、手順の意味が見えてきます。チマは腰ではなく胸のあたりで高く結び、短いチョゴリをその上に重ねて着るのです。

日本の百科事典にも、着る前に知っておきたい手がかりがあります。日本大百科全書はチョゴリを「和服同様の襟合せで筒袖であり、胸紐で結んで着る」と説明しています。襟の重ね方は着物と変わりませんが、前を結び合わせるのは胸元の紐です。その胸紐こそがオッコルムです。

韓国チマチョゴリの着方:下着から順番に6ステップ

着る順番は、内側から外側へが基本です。ポソンと下着が先、次にチマ、下着用の上衣と続き、チョゴリは最後に着ます。リボンがすべての上にくるようにするためです。文化体育観光部の大学生記者団の記者が韓服振興センターの講座を取材したレポートでも、女性の順番はポソン、下ばきと下スカート、上のスカート、下着用の上衣、上のチョゴリの順に並んでいます。

  1. ポソン(伝統的な靴下):何よりも先に履きます。たっぷりしたスカートを着けてから足元に手を伸ばすのは、かなり窮屈です。
  2. ソクパジ(下ばき):順天市の民俗資料には、昔の家庭がスカートの下に重ねていた一式として、タリソッコッ、ソクソッコッ、コジェンイ、タンソッコッが挙がっています。韓国民族文化大百科事典によると、伝統的な下着のうち今も着られているのはズボン型の下ばきだけです。丈の長いスカートをふっくら見せるには、その一枚が欠かせないからです。
  3. ソクチマ(下スカート):上のチマと同じ要領で着けます。丈も確かめておきましょう。裾から見えないよう、チマより少し短いものを選びます。
  4. チマ(上のスカート):右側の端が左側の端の上に重なり、外側にくる端が体の左脇で終わるように巻きます。順天市の資料によると、かつては身分の高い家が左へ、庶民が右へ巻いていましたが、今では左へ巻くのが全国の標準です。伝統的なチマなら、紐は本来の腰ではなく、胸のまわりで高く結びます。
  5. ソクチョクサム(下着用の薄い上衣):セットに入っていれば、ここで着ます。韓国民族文化大百科事典は、主に汗を受け止める一枚だと説明しています。おかげでチョゴリが汚れにくくなります。
  6. チョゴリ(上衣):袖を通したら、襟に付いた白い布の両端がきれいにそろうように合わせます。内側の紐やスナップがあれば先に留め、それからオッコルムを結びます。最後に少し前かがみになって袖ぐりまわりのしわを伸ばし、体を起こします。

着物を着慣れている人ほど、チマを巻く向きでは一度手を止めてください。精選版日本国語大辞典によると、和服の通常の着方である右前は「衣服の左の衽(おくみ)を右の衽の上に重ねて着ること」です。つまり着物では左側の布が上にきますが、チマは右側の端を上に重ねるので、上にくる側が逆になります。向きに決まりがある点は日本も同じです。改訂新版 世界大百科事典によれば、719年(養老3年)に庶民の衣服まで右前にするよう令が出され、それ以来、身分や男女を問わず右前が定着し、逆の左前は死者の着るものとして嫌われるようになりました。身分を問わず一つの向きにそろっていった歩みは、チマの巻き方がたどった道とよく似ています。

チマの上部が帯状のベルトではなく、袖のないベストの形になっていることもあります。その場合は先にベストに腕を通し、それから巻きます。左側の布の紐は右の袖ぐりの下にある切れ目に通して前へ回し、右側の布の紐は体の左側を回して前へ持ってきます。2本は、このあとチョゴリのリボンを結ぶのと同じ方法で前で結び、余った分はベルトの下に押し込みましょう。肩ひも付きのチマも、実は新しい工夫ではありません。韓国民族文化大百科事典は、1910年代の初めに梨花学堂の教師たちが肩ひもを付けたとしています。長いスカートの紐がゆるんでほどけたり、胸を締めつけたりするのを防ぐためでした。

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オッコルムの結び方は?輪を一つにするのがコツ

オッコルムは、輪が一つで端が2本垂れる半分だけのリボン結びにします。短いほうを長いほうの上に交差させ、長いほうだけを折って輪を作るのがポイントです。結び目は、チョゴリの左右の前身頃が重なる胸のあたりにきます。日本の結び方にたとえると、仕上がりは輪を左右に作る蝶結びではなく、輪が片側だけの片結びに近い形です。

まずは、どちらがどちらかを確かめましょう。韓国民族文化大百科事典によると、長いリボンは外側の襟がある身頃に、短いリボンは内側の襟がある身頃に付いています。結ぶ前に2本とも平らに伸ばしておくのも大切です。ねじれたまま結ぶと、そのねじれは結び目にそのまま残ります。

  1. 持ち方:長いリボンを左手、短いリボンを右手に持ちます。ソウル市のガイド記事が示している持ち方です。
  2. 交差:短いほうを長いほうの上に重ねて、X字を作ります。
  3. ひと結び:短いほうを長いほうの下にくぐらせ、すき間から上へ引き出します。これで短いほうが上に、長いほうが下に垂れた、ひと結びの状態になります。
  4. 輪づくり:下に垂れている長いほうを折り返して、輪を作ります。
  5. 巻きつけて通す:短いほうを輪の根元に巻きつけて環を作り、その環に、折った長いほうを押し通します。
  6. 仕上げ:輪を上へ、短いほうを下へ引いて結び目を固めます。最後に、輪が平らに収まるよう形を整えます。

できあがりは、輪が一つに端が2本です。ソウル市のガイドによると、結び終えた2本のリボンはほぼ同じ長さになります。もし輪が二つできていたら、靴ひもと同じ蝶結びになっています。一度ほどいて、長いほうだけを折る4番からやり直してください。

着崩れはどこに出る?よくある失敗と直し方

慣れない着方が目に付くのは、だいたい小さなところです。輪が二つの結び目、裾からのぞく下スカート、そろわない襟の端、それに現代の服との組み合わせ。どれもすぐに直せます。

  • 輪が二つの蝶結び:輪が二つあるのは、靴ひもと同じ結び方をしたしるしです。ほどいて、長いほうだけで輪を作り直します。
  • 裾からのぞく下スカート:ソクチマはチマより少し短いのが基本です。ベルトのところでたくし上げるか、短い一枚に替えましょう。
  • そろわない襟の端:リボンに手を付ける前に、白い襟布の両端を合わせておきます。結んだあとで直すのは手間がかかります。
  • 腰で着けたスカートに丈の足りないチョゴリ:スカートを胸ではなく腰の高さで着けるなら、王宮のガイドラインはチョゴリの丈が腰まで届くことを求めています。
  • ジーンズやTシャツとの組み合わせ:ジーンズにチョゴリ、Tシャツに韓服のスカートという組み合わせは、王宮の入口では韓服として扱われません。Tシャツのような形をした生活韓服の上衣も同じです。
  • 逆向きに巻いたチマ:外側の端は左脇にくるのが正解です。右にきていたら、いったんほどいて4番から巻き直します。
  • 結ばずに垂らしたリボン:王宮の管理機関は、コルム(リボン)とボタンを常に結ぶか留めておくよう求めています。

韓服で景福宮は無料?入場できる服装の条件

韓服らしく見える服装なら、答えは「はい」です。景福宮をはじめ、王宮の管理機関が運営する施設では韓服を着た人の入場が無料になります。ただし求められるのは上衣とスカート、またはズボンの組み合わせで、ワンピース一枚では対象になりません。2026年の景福宮の大人入場料は3,000ウォンなので、一か所で浮く金額はわずかです。それでも、宮殿をいくつも巡る日なら積み重なっていきます。

公開されているガイドラインは、対象になる服装を次のように定めています。

  • 伝統韓服も生活韓服も対象です。
  • 基本は上衣と下衣の組み合わせです。 チョゴリにスカートかズボンを合わせます。普段着の上にトゥルマギ(外套)を羽織っただけでは対象外です。
  • チョゴリには打ち合わせの襟が必要です。 リボン自体は必須ではなく、その襟の形をしていれば、オッコルムがなくても認められます。
  • スカートの形は問いません。 巻きスカートでも、そうでなくてもかまいません。
  • 腰の高さのスカートでも大丈夫です。 ただし、チョゴリの丈が腰まで届くことが条件です。

王宮の管理機関は、ふさわしくない服装と判断した人の入場を断ることがあるとしており、チョゴリは常に着たままでいるよう求めています。韓服を着ればそもそも入場は無料なので、韓服で回る日に王宮統合観覧券を買う意味はほとんどありません。写真を撮るならどちらの宮殿がいいか迷っているなら、景福宮と昌徳宮の比較が参考になります。

よくある質問

Q: オッコルムの色にはどんな意味がありますか?

かつては、その女性が結婚しているかどうかを表していました。韓国民族文化大百科事典によると、夫のいない女性はチョゴリと同じ色のリボンを付け、既婚の女性は違う色を合わせました。ごく若いうちは濃い紅色のタホン、若い女性は明るい赤紫のコッチャジュ、年を重ねると暗い赤紫のコムジャジュです。

Q: チョゴリの襟に付いている白い布は何と呼びますか?

トンジョンといい、襟の上側に沿って縫い付けた細長い白い布です。汚れやすい襟の縁を守る役目があり、チョゴリを丸ごと洗う代わりに、ほどいて付け替えられます。もとは各家庭で作っていましたが、1950年代から既製品が売られるようになりました。韓国民族文化大百科事典によると、今の幅は1cmに満たないそうです。

Q: チョゴリの丈はどうしてあんなに短いのですか?

3世紀ほどかけて少しずつ短くなってきたからです。韓国民族文化大百科事典が示すチョゴリの丈は、1600年代が60〜80cm、1700年代が約45cm、1800年代が約35cm、1900年代が約22cmです。

Q: 日本人が韓国で韓服を着ても失礼になりませんか?

失礼にはなりません。王宮のガイドラインは、韓服を着た外国人観光客を韓国人と同じ条件で無料入場の対象にしています。服装の条件も同じなので、外国人でもスカートだけでなくチョゴリが必要です。

重ねる順番を守り、輪を二つではなく一つに結べば、チマチョゴリは宮殿の門の前でも、チュソクに親族が集まる食卓でも、きちんと様になります。

特集 韓服と伝統衣装