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韓国の占いサジュ(四柱推命)とMBTI:両方を使い分ける理由

四柱の命式を読む年配の男性と、MBTIについて話す若者たちのイラスト
目次
  1. 韓国の占いサジュ(四柱推命)とMBTI、どちらを信じるべき?
  2. サジュとMBTI、そのルーツを知っていますか
  3. 精度は本当にどちらが上なのか
  4. なぜ韓国人はどちらも使い続けるのか
  5. よくある質問

サジュとMBTI、韓国ではどちらを信じるべきか。答えは少し意外で、韓国の人たちはどちらか一方を選びません。両方を使い分けています。サジュ(사주)は何世紀も受け継がれてきた生年月日時の占いで、結婚の日取りや転職のような重い決断のときに持ち出されます。MBTIのほうは西洋生まれの自己申告式の性格診断で、マッチングアプリのプロフィール欄に書いたり職場の自己紹介で披露したりと、ふだんの付き合いの中で気軽に使われています。海外からは「片方は現代的で信頼でき、もう片方は古い迷信」と見られがちですが、その見方は韓国の実情とは逆さまです。

早わかり

  • サジュ(사주)は生まれた年・月・日・時刻を四本の「柱」とみなし、八つの文字で書き表して読み解きます。MBTIは自己申告式の質問紙で、最初の版が作られたのは1943年のアメリカです。
  • 韓国人はどちらか一方を選びません。サジュは結婚の日取りや名付け、転職に、MBTIは日常の社交に使われ、韓国リサーチの2021年12月の調査では18〜29歳の90%がMBTI検査を受けたことがあると答えています。
  • どちらも厳密な科学ではありません。MBTIの発行元自身のデータでも、再検査で同じ4文字のタイプになる人は約50%にとどまり、サジュの鑑定は命式を読み解く鑑定師の腕次第です。

韓国の占いサジュ(四柱推命)とMBTI、どちらを信じるべき?

実験室レベルの正確さを求めるなら、答えはどちらでもありません。そもそも答えている問いが違うからです。サジュは生年月日時を四柱推命の枠組みで解釈し、時期や運勢、人生の流れを語ります。MBTIは自己申告の好みを16の性格タイプのどれかに振り分けます。両者をライバルとして比べるのは、コンパスと時計のどちらが「正しいか」を問うようなものです。並べてみると、違いがはっきりします。

サジュ(사주)MBTI
起源中国の四柱推命がルーツで、韓国でも何世紀も使われてきた最初の版は1943年、アメリカでキャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズが開発
入力情報正確な生年月日と生まれた時刻質問紙への自己申告の回答
2回やって同じ答え?命式は変わらないが、読み方は鑑定師次第再検査で同じ4文字になるのは約50%
韓国での主な用途結婚の日取り、子どもの名付け、転職マッチングアプリのプロフィール、チームビルディング、社交
誰が診断するか対面の鑑定師、またはサジュアプリアプリ、診断サイト、紙のテスト

サジュとMBTI、そのルーツを知っていますか

「MBTIは心理学だから、サジュの古い占いより科学的な裏付けがある」と考える人は少なくありません。ところが実際の歴史をたどると、その前提は揺らぎます。サジュは中国の四柱推命から生まれ、韓国ではその土台である干支の体系に国家の後ろ盾があった時代もあります。朝鮮王朝で天文と暦を担った役所、観象監(クァンサンガム)には命課学(ミョングァハク)という分科があり、その仕事は王室の儀礼を行う吉日と吉時を選ぶことです。その官員の一部は、陰陽科(ウミャンクァ)という専門の科挙を通じて選ばれていました。「陰陽」の二文字を見て、日本の陰陽寮を思い浮かべる人もいるでしょう。こちらは律令制のもとで中務省に属し、卜筮(占い)・天文・暦・時刻をつかさどった役所でした。一方のMBTIは、思われているより若い診断です。マイヤーズ・ブリッグス社によると、最初の版が作られたのは1943年です。開発したのはキャサリン・ブリッグスと娘のイザベル・マイヤーズで、母は農学、娘は政治学の学位を持ち、どちらも心理学者ではありませんでした。その代わりに二人は、カール・ユングの心理学的タイプ論を長年かけて研究していました。韓国のMBTIブームはさらに新しいものです。韓国リサーチはブームのきっかけを、2020年6月にMBCのバラエティ番組『놀면 뭐하니?』(日本ではKNTVが『撮るなら何する?』のタイトルで放送)でユ・ジェソク、イ・ヒョリ、ピ(Rain)がMBTI検査を受けた放送回に求めています。同社が2021年12月に成人1,000人を対象に行った調査では、すでに45%が検査を受けたことがあると答えています。

精度は本当にどちらが上なのか

「占いは迷信で、性格診断は科学」という線引きは、よく調べると成り立ちません。いちばん分かりやすい証拠は、MBTIの発行元自身が出しています。再検査で同じ4文字のタイプになる人は約50%で、4つの指標のうち3つか4つが一致する人は約90%です。つまり受け直した人のおよそ2人に1人が別のラベルを手にすることになり、マッチングアプリの自己紹介に書く根拠としては心もとないものです。なお、この約50%は発行元が正式なMBTIについて出した数字です。日本MBTI協会は、無料の16Personalities性格診断テストをMBTIだと思って受けた人に向けて、両者は全く別のもので、質問も結果の出し方も正式なMBTIとは異なると注意を呼びかけています。韓国の回答者も慎重で、同じ韓国リサーチの調査では、採用にMBTIを使うことを「適切」とした人が26%、「適切ではない」とした人が43%です。サジュもまた、反証可能性を前提に作られたものではありません。生まれた時刻は変わらないので命式も変わりませんが、それを読み解くのは解釈の技であり、診断テストというよりカウンセリングに近いものです。2025年3月のコリア・ヘラルドの記事では、弘大(ホンデ)のサジュカフェでの30分の鑑定が5万ウォンと紹介されています。支払っているのは印刷物ではなく、鑑定師の解釈そのものです。

なぜ韓国人はどちらも使い続けるのか

韓国で二つが並んで使われているのは、そもそも役目が違うからです。サジュが持ち出されるのは重みのある決断の場面で、その代表が結婚です。日本では、暦注の六曜で大安の日に結婚式を挙げることが、友引の日に葬式をしないことと並んで広く受け入れられた習俗とされています。大安が暦の日付に割り振られた吉日であるのに対し、韓国民族文化大百科事典が伝える伝統的な手順では、まず新郎側が新郎のサジュ(四柱単子)を新婦側に送り、それから新婦側が婚礼の日取りを選んで知らせます。サジュの命式は、二人の相性を占う宮合(クンハプ)にも、子どもの名付けにも使われます。現代の結婚式では日取りを書状ではなく口頭で伝えることも多く、招待客がご祝儀をいくら包むかを考え始めるのは、そのずっと後のことです。MBTIの出番は、もっと気楽な日常の付き合いの場面です。会話のきっかけとしてほぼ定番になり、マッチングアプリの自己紹介では韓国の恋愛スラングと並んで登場し、チームビルディングのスライドや、友人同士で「このグループのTは誰か」と盛り上がる場面にも顔を出します。2024年からは、この二重の需要が観光にも広がっています。公営のソウル観光財団がその年、サジュカフェを観光商品として認め、宣伝を始めたのです。ただし同財団の観光サービスチーム長はコリア・ヘラルドに対し、主流の観光名所にはならないかもしれないと話しています。韓国のローカル旅を楽しむ旅行者のあいだでは、銭湯やPCカフェと並んで、占い師を訪ねることも行き先の候補に入るようになりました。

よくある質問

Q: 「サジュ」とは韓国語でどういう意味ですか?

サジュ(사주、四柱)は文字どおり「四つの柱」で、生まれた年・月・日・時刻を指します。それぞれの柱は十干と十二支から取った2文字で書かれるため、韓国では「サジュパルチャ(사주팔자、四柱八字)」とも言います。

Q: MBTIは韓国で本当に人気があるのですか?

はい。韓国リサーチが2021年12月に成人1,000人を対象に行った調査では、45%がMBTI検査を受けたことがあり、18〜29歳では90%に達しています。

Q: 外国人でもソウルでサジュ鑑定を受けられますか?

受けられます。明洞(ミョンドン)や弘大のサジュカフェには英語・日本語・中国語の看板を掲げる店があり、外国語が話せる鑑定師を置いたり無料の通訳を用意したりする店もあります。Creatripなどの旅行予約サイトからも申し込めます。

Q: サジュは中国の四柱推命と同じものですか?

方法は同じです。サジュは、中国の占い師が八字と呼び、日本では四柱推命として知られる四柱の体系をそのまま使います。ただし、生まれ年の十二支だけを見る干支の動物占いとは別物で、サジュは八つの文字すべてを読みます。韓国らしさが出るのは使われる場面のほうで、結婚前に送るサジュの書状から、観光客の命式を読むソウルのカフェまで幅広く根づいています。

どちらを先に試すにしても、判決のような答えは期待しないほうがいいでしょう。サジュもMBTIも、「自分はどんな人間なのか」を別々の角度から考えるきっかけにすぎません。韓国では、その両方を手元に置いておくのがごく普通のことです。

韓国の伝統占い「サジュ」と現代の性格診断「MBTI」を対比させたイラスト