フェイカーの人気度はどれほど?T1ファンダム2026年解説
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2026年のLCKでは、プレーオフまでの最多視聴上位5試合がすべてT1の試合でした。フェイカー(本名イ・サンヒョク)とT1の人気度を、いちばん端的に表す数字です。そのファン層はLeague of Legends(LoL)のeスポーツで最大、しかも最も息が長く、いまも広がり続けています。理由はシンプルで、フェイカーが2013年のデビューから同じチームを支え、世界大会を6度制し、K-POPアイドルや韓国ドラマの主演俳優と同じように韓国の主流カルチャーの顔になったからです。LoLを一度も遊んだことのない人までファンになっていくのも、そのためです。
早わかり
- フェイカーとT1のファンは、プレーの駆け引きを楽しむLoLのコア層と、K-POPアイドルを推すのと同じ感覚でフェイカーを応援する韓流ファンの二層でできています。
- Esports Chartsの集計では、LCK 2026シーズン(プレーオフ時点)の最多視聴上位5試合はすべてT1戦で、最多はプレーオフのT1対ハンファ生命eスポーツ戦、同時視聴のピークは1,556,031人でした。
- フェイカーは2013年、2015年、2016年、2023年、2024年、2025年と世界大会を計6回制し、2013年のデビュー以来、T1(旧SKテレコムT1)以外のクラブでプレーしたことがありません。
フェイカーとT1のファンダムとは?
フェイカーとT1のファンダムは、イ・サンヒョク(フェイカー)と所属チームT1を軸に世界中へ広がったファンの集まりで、いまでは実際にLoLを遊ぶ人の枠に収まりません。中心にいるのは、スーパープレーを見るために配信を開くLoLのコア層です。その外側には、推しのアイドルグループと出会ったのと同じような流れでフェイカーを知った韓流ファンが大きく広がっていて、二つの層はかなりの部分で重なっています。両者を結びつけてきたのは、10年以上ひとつのチームに居続けたという「継続」の重みです。おかげでT1のファンとフェイカーのファンは、K-POPのカムバックやアイドルのソロ活動、韓国ドラマの新作を追う人たちと同じ顔ぶれになってきました。新しく入ってくるファンの多くは、スケジュールの追いかけ方から外国人が韓国でコンサートチケットを買う方法まで、K-POPの推し活で身につけた段取りをそのままT1の応援に持ち込みます。LCKの中継で客席が映ると、アイテムのビルドなど知らなくてもT1のボードを振る観客で会場が埋まっているのがわかります。
フェイカーとT1はなぜ世界規模のファンダムになったのか
決め手は、現役生活の長さと、大一番で結果を出し続けてきたことです。フェイカーはLoLの競技シーンで4つの時代をまたいで主役を張り、新しく見始めた世代はいつも、その時々に彼が引っ張るT1を通じてこの競技に出会ってきました。2013年、17歳で初めて世界大会を制し、2015年と2016年にも優勝しています。そこから7年近く頂点に届かない時期が続き、2023年にようやく4度目のタイトルをつかみました。話はそこで終わりません。T1は2024年と2025年も続けて優勝し、世界大会を3連覇した初めてのチームになり、韓国大統領から公式の祝賀メッセージまで届きました。長い不振を抜けて王座に返り咲き、そのまま黄金期を築く。この流れを見届けたことで、なんとなく見ていた人たちが長く応援し続けるファンに変わっていきました。「ガンク」という言葉を知らなくても、長いスランプから帰ってきた王者の姿が胸を打つことは誰にでも伝わります。
フェイカーがLeague of Legends以外でも人気なのはなぜ?
いちばん大きいのは、フェイカーが一度もチームを離れなかったことです。しかもその物語は、試合を見たことがない人の心にも届きます。スター選手の多くは、より良い条件を求めて移籍するか、反応速度が落ちてきたところで引退します。フェイカーは2013年にSKテレコムT1と契約してからどちらの道も選ばず、2025年7月にはT1との契約を2029年まで延ばしました。日本のプロ野球で、入団した球団ひと筋にキャリアを重ねる「生え抜き」のスターが特別な愛され方をするのと、よく似た構図です。移籍が当たり前の世界だからこそ、この一途さはまっすぐな誠実さとして受け止められています。その姿勢は、ゲームの外の世界への扉も開きました。2022年の杭州アジア大会(開催は2023年)では韓国代表として金メダルを獲得し、tvNのトーク番組『ユ・クイズ ON THE BLOCK』ではMCのユ・ジェソクと向き合い(2020年に初出演、2023年に再出演)、ゲームと関係のないブランドの広告にも起用されています。韓国のニュースでも、トップアスリートやアイドルと同じ扱いで取り上げられる存在です。こうした越境があったから、eスポーツのファンダムは韓流の片隅にある別枠ではなく、音楽やドラマと並ぶ一角として見られるようになりました。
アジア大会との縁は日本にもつながっています。2026年9月19日〜10月4日の第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)でもLoLはeスポーツの種目に入り、フェイカーは韓国代表に選ばれました。eスポーツ競技の会場は、中部国際空港セントレアに直結した愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)です。
数字で見るフェイカーの人気度:T1戦はなぜLCKで一番見られるのか
2026年シーズン、T1の試合はLCKのどのチームよりも多くの視聴者を集めました。Esports ChartsによるLCK 2026シーズンの集計では、プレーオフまでの最多視聴上位5試合すべてにT1の名前があります。トップはT1対ハンファ生命eスポーツ戦のピーク1,556,031人で、T1対Dplus KIA戦の1,514,374人が続きます。6月に別枠で行われたRoad to MSI(MSI選考戦)はさらに上を行き、T1対Gen.G戦のピークは200万人を超えました。競技としての注目度が高いのは確かで、T1は世界大会を3連覇した唯一のチームとして2026年を迎えています。それに加えて、対戦相手や順位に関係なく、フェイカーを見るために配信を開く海外ファンも少なくありません。毎週LCKを追うわけではないライト層が、T1戦の日だけ戻ってくるのもおなじみの光景です。
よくある質問
Q: フェイカーのファンダムはどれくらいの規模?
イ・サンヒョク(フェイカー)とT1を軸にした世界規模のファン層で、いまではLoLのプレイヤーにとどまらず、一般の韓流ファンにまで届いています。規模の目安になるのが視聴数です。LCK 2026シーズンの最多視聴上位5試合にはすべてT1が出場し、どの試合もピークで120万人を超えました。
Q: LoLをプレーしなくてもT1のファンになれる?
なれます。T1ファンの多くは、操作の細かい技術よりも、ライバル関係やストーリー、選手一人ひとりに惹かれて応援しています。K-POPファンが音楽理論を知らなくてもメンバーを推せるのと同じです。最初の一試合には、プレーオフのBO5(3本先取)シリーズが向いています。アイテムビルドがわからなくても、一戦ごとの重みがはっきり伝わるからです。
Q: フェイカーはT1以外のチームでプレーしたことがある?
クラブチームとしてはありません。2013年にSKテレコムT1でデビューし、2019年のT1への改名や何度ものロースター変更を経ても同じ組織に残っていて、いまの契約は2029年までです。例外は代表戦で、2022年のアジア大会では韓国代表としてプレーし、チームは金メダルを獲得しました。2026年の愛知・名古屋大会でも韓国代表に選ばれています。
Q: フェイカーは世界大会で何回優勝している?
6回で、選手として史上最多です。優勝したのは2013年、2015年、2016年、2023年、2024年、2025年で、最後の3回は連続です。これによりT1は、世界大会を3連覇した初めてのチームになりました。
Q: eスポーツのファンダムも韓流に含まれる?
その見方は強まっています。T1とフェイカーが韓国の主流メディアに登場し続けたことで、競技ゲームはK-POPや韓国ドラマと並ぶ文化輸出のひとつとして扱われるようになってきました。2025年の3連覇の際には、大統領が公式に祝賀メッセージを出しています。
LoLを一度も遊んだことがなくても、フェイカーとT1の歩みは、韓国発のカルチャーが生まれたジャンルの外へ広がっていく様子をよく映しています。音を出して一試合見てみれば、このファンダムがゲームだけで成り立っているわけではないことがすぐにわかるはずです。

特集 eスポーツとゲーム文化